幸せそうな微笑み

きっかけ

「ノクターン(夜想曲第2番 変ホ長調 op.9-2)
ちょっぴりだけど練習してきたの」


「俺のために?」


「聞きたいって言ってたでしょ」


「さんきゅ」






「ごめんね、何度か間違えちゃって」


「何度も弾いてくれたんだろ?
すっげー嬉しい」


「良かった。聞いてくれる人がいるのって
とっても楽しいんだよ。
神宮君喜んでくれるかなってワクワクするの」


優しく、和泉が微笑む。


姫、と呼ばれるのに相応しい微笑みだった。


とっても…可愛いと、思った。
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