幸せそうな微笑み
「和泉の家族、か。会ってみてえな」


「そう?」


「ん、妹も可愛いって聞いたけど?」


「う、ん。とっても可愛いの。私と違って」


「私と違って?自分の魅力気付いてねえの」


「魅力?私にそんなものないよ」


ありえないだろ、と思った。


姫って呼ばれてるんだぞ。


紗恵がはりきる筈だ。
何も分かってなかったら騙される。


はりきり過ぎて気付いてない、
とも言えるのだけれど。


「和泉さ、可愛いよ」


「え!!」


「女としても人間としても魅力を感じる」


「人間として…?」


「ん、人として」


抱いたり、キスしたりする関係じゃなく…。



和泉とはずっとこんな関係を
続けていたいと思った。
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