幸せそうな微笑み
「お前昨日希美ちゃん食ったってマジ?」


「何で知ってんだよ…」


そうか、希美っていう名前だったかと
今更ながら思った。


「ずりーよ。俺狙ってたのにさ」


頬を膨らませ拗ねてるのは柿崎蓮
(カキザキ レン)。


先輩から後輩までお気に入りの子の
名前と顔を一致させているという凄い奴。


俺は名前と顔を一致させるのが苦手だ。


…女の詳しいことなんて興味がない。


という方が正しい。



「残念だったな。付き合ってって言われたし」


「ずっりー。希美ちゃんがお前の彼女か」


「ありえね」


俺は即座に否定した。俺が付き合う?



「何で俺のことなーんも知らない女と
付き合わなきゃなんないんだよ、馬鹿」


「…は?」


信じられないという顔。



俺にしてみたらお前のその顔が信じられね。



「断ったに決まってんだろ」


「それこそありえねーって。もったいねえ」


「…は?どこが」


何の未練もねえよ。
快楽さえもらえりゃそれで良い。
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