幸せそうな微笑み
伸明さんは―――。



泣いてくれた。




「俺を養子にしてくれてありがとう。
伸明さんの養子になれて良かった」


って少々というかかなり緊張しながら
気持ちを言葉にしてみた。


最初はポカーンて顔してたけど
段々表情が崩れていった。


「俺も聡を養子にして良かった」


とずっと思ってたなんて言われたら
すっげー嬉しくて。





俺が、歩み寄れば良かったんだ。


そう分かってても素直になれなかった。


照れくさくて…だろうな、多分。



俺は大切にされてるのを知っていながら
優しさに甘えることが、できなかった。
< 24 / 29 >

この作品をシェア

pagetop