流れ星の降る夜に~君とであった公園~
「その顔!沙羅は笑ってた方がいい!」


椋は微笑んで言った。


わたしは恥ずかしくなって、また下を見た。


なんてことを平然と言うんだろ・・・・。


でも、不思議だな。


今日、たまたま拓也の喧嘩に連れて行かれて、拓也と別れた・・・。


そして、椋に会った。


それに、初めて会った人なのに自然に笑っているわたしがいる・・・。


「あ!そうそう。あえて聞かなかったんだけど、顔の傷どうしたの?」


「え!?これ?」


「そう、これ」


傷を指さして言った。


「これは・・たく――・・元彼にやられた!」


わたしは無理に笑おうとした。



「そっか。もう聞かない。でも、無理に笑おうとすんなよ!」


「え?」


「女の子なんだから、泣きたい時は泣けばいいんだよ」


その言葉で我慢のリミットが外れた。


今まで、ため込んできたものをすべて出すかのように泣いた。


椋は「それでいい」っていいながら、頭をなでてくれた。



うれしかった・・・。

「あぁ・・ないてるとこ悪いけど、時間大丈夫なの?さっき、やばッとか叫んでたけど。」


「ん?」


 時計に目をやると8時をまわろうとしてた。


「やばッ!」


時間が過ぎるのが早く感じだ。どうして?椋と話してたから?


「どうしよ~?」


なぜか椋に助けを求めてた。


「大丈夫!俺に任せて!」


そう言うと、わたしの家の電話番号を聞くと、家に戻っていった。

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