流れ星の降る夜に~君とであった公園~
「さ、沙羅!」



「はひっ!?」



わたしは突然名前を呼ばれて声が裏返ってしまった。



とても恥ずかしくなって顔が赤くなった。



「沙羅は拓也と付き合ってんだよね?」



「え―――・・・」



「ん?付き合ってんだよ・・・ね?」



「・・・・・昨日別れた・・・」



「え・・?」



「暴力ふられたから・・なんか悲しくなって別れた・・」



「そ、そうだったんだ・・」



「うん・・。ごめんなさい・・」



「なに謝ってんの?こっちもごめん!」



「い、いや・・どっちが謝ることは・・・」



「まぁ!まどろっこしいことは嫌いだから・・。私は美咲!」



「え――・・」



「なに?名前おかしい・・?」



「い、いや・・どんでもない・・」



わたしは突然のことでとても驚いた。



「さすが美咲!わたしの一番!の親友だ!」



そこで、美雪があえて不思議なくらい「一番」を強調して言った。



「えぇ!?一番の親友は沙希だよ!あ、ってことで、うちは沙希!」



美雪は口元を二ヤつかせた。



わたしは思った。



美雪は狙って言ったんだって。



「さすがあたしの友達たちだ!偉いよ!大好き~!」



美雪はそういうと美咲と沙希を抱きしめた。



わたしはなんだか羨ましく思いながら見てた。



そんな沙羅に気づいたのか、美雪はわたしのほうを見た。



そして、手で合図して「おいでッ」と言ってくれた。



わたしはうれしくなり美雪のもとへ飛び込んだ。



「沙羅も大好きだよ!」


美雪のそんな言葉がわたしの心に響いた。
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