シャボン玉 *eternal love*
唯一、俺の気持ちを話していた泉にも本当のことは言えなかった。
「は? 花ちゃんのこと好きになった? あんなに心ちゃんのこと好きだったのに?」
「……うん。俺が心ちゃんのこと好きだったことは誰にも言わないで」
泉はため息をついて窓際の壁にもたれかかった。
「言わねーけど。花ちゃんには輝がいたんじゃねーの?」
――あ……そうだ。
「……ただの友達だって」
花ちゃんとグルになって嫌がらせをしていた輝だけは、花ちゃんと俺の付き合いが偽りだってことを知っているんだ。
できるだけ真実を知らない人間が少ないほうがいい。万が一、彼女の耳に真実が伝わったら……
だから信用している泉にも嘘をついたんだ。