シャボン玉 *eternal love*
「いってぇ〜! この暴力女!」
「何とでも言え。単純バカはすぐに人の言葉を鵜呑みにするから疲れるのよね」
涼しい顔でグラスに氷を入れている美姫ちゃんに向かって陽は、ギリギリまで玄関に体を移動してジロッと睨み付けた。
「前々から言おうと思ってたけどなぁー……」
「何よ?」
「美姫のツインテールは全っ然! 似合ってねー!!」
…………………………。
………………………。
「……殺す! 絶対殺す!!」
「バーカ! 唯一足だけはお前より速いんだよ!」
美姫ちゃんは髪型をけなされマジギレして、陽を追い掛けて二人して外に出ていった。
「……ガキ」
一人っ子の俺には兄妹喧嘩の定義が分からない。