シャボン玉 *eternal love*
――え?
「好きってよく分からなくて……だけど愛斗くんと一緒にいるとドキドキして嬉しくて楽しくて」
俺も……同じ。分かるよ。その気持ち。
「幸せだってあの電車の中で思った時に気付いた。これが好きって感情……初恋なんだって」
コースターの上に置かれたオレンジジュースのグラスに水滴がついてそれを指でなぞる彼女。細い指先さえ見入ってしまう。
「初めてだから分からない。忘れるにはどうしたらいいのか……」
「……」
「新しい恋をすれば……忘れられるかな」
切なくて胸が痛いのは彼女だけじゃなかった。