シャボン玉 *eternal love*
「愛斗くん……?」
あ、ヤバイ。つい出た本音をどうにかしてごまかさないと。彼女は首をかしげて俺をジッと見つめてくる。
「俺が言うのもおかしいけどさ! 無理やり好きな人を見つける必要はないんじゃない?」
「どうして?」
「好きって……簡単になれる感情じゃないから。無理やり想えるものじゃないよ」
「ぷっ……愛斗くんって正しいけど残酷だよね。なんで好きな人は親友の彼氏なんだろう……? 苦しくて切ないから……忘れる薬が欲しいよ」
好きって感情を?
大切な初恋を?
俺を……?忘れる為の薬……?
目に涙をためて言う彼女を見て思った。
今、彼女を傷つけてるのは俺なんだ。泣かせているのは俺自身なんだ――……