シャボン玉 *eternal love*
(17)見えてきたもの
「こんな怪我、保健室の治療程度で充分なんだよ!」
一年の教室に着くといないはずの陽が腫れた頬に絆創膏をして、右足はズボンをまくりあげて包帯で巻かれていた。
「大丈夫? 骨折?」
「打撲。全然平気」
陽はマジで平気な顔をしていたけど美姫ちゃんは泣いていた。
「ごめん……私のせいで……これじゃ試合出れないよ」
「泣くなよ。ただの練習試合ぐらい大したことねーよ! まぁ、即戦力の俺が出られないのは痛いだろうけどなぁ」
見た目はかなりの怪我なのに、美姫ちゃんに気を遣わせないようにしている優しさ。
見ていて胸が熱くなった。