シャボン玉 *eternal love*
「花! 彼氏が来てくれたわよ」
ノックしても部屋の向こうから返事はない。
輝は扉の前に立って花ちゃんに話し掛けた。
「花。俺……輝。聞こえる?」
輝は返事もない部屋に向かって話し掛け始めた。
「みんなが花の敵になっても俺だけは味方だよ。ね……ここ開けて話そう?」
なんて優しい声……
母親は俺と輝の顔を見合わせて不思議そうな顔をしていた。
そりゃそうだろう。どう考えても俺より輝のほうが花ちゃんの彼氏らしいんだから。
だって輝の花ちゃんへの気持ちは本物だし。
そう見えるのが自然だ。