シャボン玉 *eternal love*
市内の花火大会は規模が大きくて臨時のバスも出ていたけどどこも混雑していた。
携帯で連絡を取り合ってやっと会場の入口付近で輝と合流できた。
「花ちゃんは? まだ見つからない?」
「うん。どうしよう……花のお母さんからも頼むって言われてたのに。変なこと考えてないよな?」
「そんなこと考えるより探し出すのが先! 会場からは出てないんだろ?」
「多分。入口付近を探してたから」
「俺は左から探していくから輝は右から。見つけたら絶対に手を離すなよ」
汗だくになって顔を高潮させている輝はコクリと頷いて勢い良く走り去った。