シャボン玉 *eternal love*
一瞬の沈黙。俺は大きくため息をついて頷いた。
答えはイエスだ。
彼女はやっぱり目も合わさないで口を開いた。
「……井野くんは自分が目立つ存在だって気付いてる?」
「え?」
「モテルかモテナイかで言ったらモテルでしょ?」
……………うん。
嫌な奴かもしれないけど自分でも自覚している。
身長が急激に伸びて、テスト順位が貼りだされる中学生になってからビックリするくらい女の子に呼び出されてコクられた。
勉強ができる奴より、面白くてスポーツ万能な奴のほうがモテルと思っていたのに
女の子達が言うには俺は『男のくせに色気があって近寄りがたい雰囲気』を醸し出しているらしい。
それがコクられる理由。
何ともよく分からない理由だ。好かれて嫌な気持ちはしないけど俺には好きな女の子がいたし……
そう、目の前の君――……