シャボン玉 *eternal love*
まだカットが途中の髪をくしゃくしゃと掴んで頭を抱える俺。
「無理。そんな理由で話し掛けるなとか納得できない」
「そんな理由って!」
「だってあの子とは話すなって言われて従ってるのと同じだよ?」
「分かってる。でも……」
「典型的ないじめ……。相馬さんも被害者だけど加害者にもなってるんだよ」
実際、俺は傷つけられてるんだから……
だけどこの言葉は言っちゃまずかった。
俯いたと思ったらみるみるうちに、彼女の大きな瞳には涙がたまっていく。
一番泣かせたくない子を
泣かせてしまった。