シャボン玉 *eternal love*
(3)好きだから
「愛斗! 心はどうしたんだよ?」
「帰った」
「は?」
「泣いて……走って帰った」
泣いた彼女に声をかけることもできなくて……そのまま逃げるように店から走って出て行ってしまった。
追い掛けることもできないくらい、泣かせてしまったことに動揺してしまっていた俺は、呆然と立ち尽くしたまま……
時間を置いてやって来た陽に問い詰められて正直に話していた。