シャボン玉 *eternal love*



――翌朝。


いつもより早く登校した。誰にも見られないように、彼女の机の中に手紙を入れるためだ。



「ねむ……」



あくびをしながら教室に入って、ポケットから小さな紙切れを取り出して彼女の机の中に入れた。



ま、昨日の今日だから名前なしでも俺だって分かるよね……?



朝が苦手な俺はそのまま自分の机に伏せて仮眠。静かだった教室がざわざわとしてきて



続々とみんなが登校してきた。それでもまだ眠くて、顔を伏せて目を閉じていたら肩を遠慮がちに触れられた。




「井野くん……」


「え?」



この声って……






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