シャボン玉 *eternal love*



彼氏らしく振る舞うとは言ったものの……



隣を歩く彼女。とりあえず歩道側を歩かせて俺は道路側を歩いた。ま、これ常識。



で、やっぱり……



「手……繋ぐ?」


「え……」



遠慮がちに手を差し出すと、彼女も戸惑いながらもソッと俺の手を握った。



――っ!


ヤバイ!俺のほうが絶対ドキドキしてるっ!



小さな手が俺の手と重なって、初めて彼女に触れた温もり。


本当の彼氏じゃないけど、今日のことはきっと忘れないと思う。



「あのさ……私、肝心なこと聞いてなかったんだけど」


「ん?」


「付き合うって、どの範囲まで?手を繋ぐまで……だよね?」



………………ああ。





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