シャボン玉 *eternal love*

(7)ドキドキ

「愛斗！　相馬さんと付き合ってるってマジ？」


「マジだよ。俺、心ちゃんと付き合ってるよ」



どよめく教室。


――あの日、手を繋いで帰っているところを何人かの学生に見られていて、噂はあっという間に広まった。



「……愛斗くん、目立つから恥ずかしいな」


「堂々としていればいいよ。心ちゃんは気付いてないかもしれないけど心ちゃんも目立ってるんだよ？」


「え？」



キョトンとした表情で見てくる彼女はやっぱりかわいい。偽りの付き合いでも俺……めちゃくちゃ優越感を感じている。



「ところであの雨の日……心ちゃんのお父さん何か言ってた？」


「うん！　愛斗くんのこといい子だって♪」



……良かった。とりあえず好印象。もちろん俺の気持ちも内緒にしていてくれた。心ちゃんパパはいい人だ。