シャボン玉 *eternal love*
彼女はカゴバックからシャボン玉セットを取り出してにっこり笑う。
「シャボン玉飛ばしていい?」
「うん」
ストローから次々と生み出される虹色のシャボン玉はとても綺麗で……
海の波の音に揺られながら真っ青の空にどんどん飛んで行った。
俺が初めて君を見た時もシャボン玉を作っている時だった。何か意味があるのかな。
「シャボン玉好きなの?」
彼女は一瞬間を置いてからゆっくりと口を開いた。
「……私ね、お兄ちゃんがいたの」
「そうなの? 初耳」
「会ったことはないんだけどね」
――え……?それって……
「死産だったんだって」