となりの太郎君
「ごっ…ごめんなさい。私…あの…。」恥ずかしい。あっちの世界に入ってたなんて言えないし。 そんな私を見て、プッ…と吹き出して「笹峰さんて、可愛いね。」口に手を当ててクスクスと、声を殺して笑われた。恥ずかしいかも…。 「じゃあ、僕店行かないと。じゃあね、笹峰さん。」そう言って私の頬に温かい…唇が触れた。小さかったけど「チュッ」て音が聞こえた。顔が真っ赤だ…。だって、荻野さんにチュウされた。しかも、此処は客が私達二人しかいないと言ってもコンビニだし。荻野さんは、さっさと買い物を済ませて店を出た。一方、私は、放心状態になって、暫くフリーズしたままだった。
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