【短編】あたしとバカと自縛霊
也久はあたしを睨みつけて威嚇を試みてるんだろうけど、残念。


あたしのブレーキはもうぶっ壊れたみたいだ。


もう止まんないよ。


「バカ。バカ野郎。クソバカ野郎!!


そんなに幽霊がいいのかよ!?


何でだよ!何でだよ!!


幽子は死んでんだぞ!?」


あたしのそれは子供の喚きだった。


我が儘な駄々。欲しいものが手に入らない、そんなフラストレーションの吐き出し方を知らないクソガキ。


身勝手な憤りだ。


「お前!?」
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