【短編】あたしとバカと自縛霊
「俺さ、好きな人が出来た」


あたし達は並んで大の字に寝転び、空を眺めていた。


お弁当を空にしてどちらともなく寝転び、無為に空を見てる。半ば、ぼんやりとしながら。


眠たかったんだよ。


「……は?」


だから最初、也久が何言ってるかわかんなかった。


「今、なんて?」


「だから、俺、好きな人がいるんだ」


若干、語気を強めて言う。視線は相変わらず空に預けたまま。
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