俺様の飼い猫。
「日奈ちゃん、私が言うのも変な話だけど、日奈ちゃんは絶対にあの人のこと好きになると思うよ。」
「うん、あたしもそう思う。」
「まだ言うか君たちは…。」

授業が始まって30分後、急に口を開いたかと思えばまた御堂さんの話。


「何の根拠があってそんなこと。」
「あんたの理想通りじゃん。」
「ん…。」

そんなのあたしが1番良く知ってる。

「日奈ちゃんの理想の条件書いてみて?」
「頼香、今書かせたら授業終わっちゃうよ。」
「失礼な。」

まぁ、間違っちゃいないんだけどさ。
あたしの理想の条件をあげればぶっちゃけきりがない。
けど、それはあくまで《理想》。
実際好きになるのは、全然違う人。
でも、御堂さんはあたしの条件に本当に合っちゃう理想の人。

背高いし
綺麗な顔してるし
黒髪だし
年上だし
自立してるし
眼鏡似合うし
…Sだし…

「日~奈~子~。」
「はい!!」

いきなり呼ばれて思わず立ち上がってしまった。
案の定、全員に不審な目で見られて、先生には注意される始末。


< 12 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop