この想いを君に…3
「さて、着いたよ〜!」

着いたのは夜だった。



あたしと知樹は途中から爆睡。

パパ一人、頑張って運転をしていた。



ドキドキして仕方がない。



明日からスポーツ走行が始まる。

明後日、予選。

その次の日はトップ10トライアル、前夜祭。

そしてその次の日が、決勝。



光さんは祥太郎と共にマシンのチェックをしていた。

目が合うと。

優しく微笑んでくれる。



あたし達はプライベーターだけど。

ワークスには負けたくない。

マシンに取り入れているキットは。

パパが長年、信頼しているメーカーのもの。

そして開発に光さんや祥太郎、パパが加わっている。

マフラーはパパのパパ、つまりおじいちゃんの会社で作られているウチのチームオリジナル。

多少はワークスに劣るかもしれないけど…

それを感じさせないものが今年はある。

そして久々にコンビを結成した祥太郎と光さん。

二人とも凄いライダーだし。

ライダーに関しては文句はない。

過度の期待はダメなんだけど、それでも期待している。
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