この想いを君に…3
「智道くん!」
たまたまウチのチームのパドックを訪れた中学3年、全日本では同じGP125で走っている池田 智道は一瞬、逃げかけた。
「ちょっと、何で逃げるの?」
桜は智道の腕をしっかりと握りしめる。
「いやいや…」
智道はあたしを見つけると
「む、むっちゃん!」
救世主を見つけた!というような目であたしを見つめる。
「頑張ってね!!」
ただ、それだけを言いに来たみたい。
あたしは頷いた。
って、自分のチームの応援をしなよ、智道。
智道の親、池田 隆道さんは現役レーサーの時、パパとはライバルでよく争っていたみたい。
今も監督同士で火花散らしているけれど、チーム体制は池田さんの方がうんといい。
池田さんは今も昔もワークス。
メーカーの最新技術がそのまま使える、最強チーム。
あたし達からすれば羨ましい限り。
祥太郎は去年、そこにいたけれど、今年は古巣に戻った。
理由を聞いても、教えてくれなかった。
いい環境が全てじゃない、それだけを言われた。
たまたまウチのチームのパドックを訪れた中学3年、全日本では同じGP125で走っている池田 智道は一瞬、逃げかけた。
「ちょっと、何で逃げるの?」
桜は智道の腕をしっかりと握りしめる。
「いやいや…」
智道はあたしを見つけると
「む、むっちゃん!」
救世主を見つけた!というような目であたしを見つめる。
「頑張ってね!!」
ただ、それだけを言いに来たみたい。
あたしは頷いた。
って、自分のチームの応援をしなよ、智道。
智道の親、池田 隆道さんは現役レーサーの時、パパとはライバルでよく争っていたみたい。
今も監督同士で火花散らしているけれど、チーム体制は池田さんの方がうんといい。
池田さんは今も昔もワークス。
メーカーの最新技術がそのまま使える、最強チーム。
あたし達からすれば羨ましい限り。
祥太郎は去年、そこにいたけれど、今年は古巣に戻った。
理由を聞いても、教えてくれなかった。
いい環境が全てじゃない、それだけを言われた。