この想いを君に…3
「光さん、飛ばしすぎ」
祥太郎は隣で楽しそうに呟いた。
2分08秒台からタイムが落ちない。
時々07秒台に上がる。
「むっちゃん!」
パドックの通路からあたしを呼ぶ声が聞こえる。
振り返ると光さんの妹、奏さんと両親がいた。
奏さんが手を振るのであたしも振り返す。
「どうぞ」
あたしは中に招き入れた。
「ご無沙汰しております。そして今回はありがとうございました」
パパが光さんの両親に頭を下げる。
「いえいえ、こちらこそ光がお世話になりっぱなしで」
光さんのお父さんが笑った。
親同士が話している間にあたしと奏さんはモニターを見つめる。
「これってお兄ちゃん、速いの?」
「うん、今、一番だよ」
「そっかぁ」
奏さんは微笑んだ。
「私、全然レースなんてわからんから、何が何やらさっぱり…」
そう言っても。
光さんを見つめる顔は嬉しそうだった。
祥太郎は隣で楽しそうに呟いた。
2分08秒台からタイムが落ちない。
時々07秒台に上がる。
「むっちゃん!」
パドックの通路からあたしを呼ぶ声が聞こえる。
振り返ると光さんの妹、奏さんと両親がいた。
奏さんが手を振るのであたしも振り返す。
「どうぞ」
あたしは中に招き入れた。
「ご無沙汰しております。そして今回はありがとうございました」
パパが光さんの両親に頭を下げる。
「いえいえ、こちらこそ光がお世話になりっぱなしで」
光さんのお父さんが笑った。
親同士が話している間にあたしと奏さんはモニターを見つめる。
「これってお兄ちゃん、速いの?」
「うん、今、一番だよ」
「そっかぁ」
奏さんは微笑んだ。
「私、全然レースなんてわからんから、何が何やらさっぱり…」
そう言っても。
光さんを見つめる顔は嬉しそうだった。