この想いを君に…３

祥太郎はプールの中で寝そべるようにしている。

「これで勝てなかったら…
俺、しばらく外歩けねえ…」

真剣な目をしてあたしを見つめた。

「…絶対ありえねえ。
祥太郎の事だから。
顔の面、厚いし」

祥太郎は急に起き上がってあたしをプールに引きずりこんだ。

「本当に沈めてやりたい」

そう言って祥太郎はあたしをプールに沈めた。

「祥太郎！！」

あたしは顔を上げると

「睦海のアホゥ」

と、更に近くにあった杓子で水を掛けられた。



「また〜！！二人で水遊び？」

ママがクスクス笑いながらこちらに近づく。

「姪っ子とじゃれあうのが趣味だから」

顔は笑ってるけど、祥太郎！！

あたしの頭を手で抑えて沈めようとしている。



余程顔の面が厚い、というのがカンに障ったんだな…