この想いを君に…3
「まさか、8耐で優勝出来るチームになるとは思わなかった。
…本当にありがとう」



パパは深々と頭を下げた。



「ヘルプで入ってくれたみんな、ありがとう。
みんながいなければ、チームは成り立たなかった」

周りを見回すパパの目は涙で濡れていた。



あたし…ポロポロと涙がこぼれる。



パパは。

このK−Racingが出来て最初のライダーだった。

あたしのおじいちゃん、柏原 賢司が若いライダーを育てて、小さなチームでも、いつか、いいチームにしたい。



そう願って作ったチーム。



「あと、メカニック。
ありがとう。
至、本当にありがとう」

メインメカニックの至さんは満足そうに微笑む。
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