この想いを君に…3
「転倒さえしなかったらいいんだよ〜」

パパが鼻歌まじりに言う。

「まあ、そうだけどね…」

祥太郎は頭を左右に振った。

何が起こるのかわからないのが耐久レースだから…

去年みたいに途中で雨が降ってくると、間違いなくあたしは転倒する。

祥太郎はそこを上手く走ってたけど…あたしは無理だから!



「さて、今日はもう、終わろう」

パパはおもいっきり伸びをしていた。

昨日の夜中にサーキットからこちらに到着して、みんなほとんど寝てない。

「…じゃあ、俺達は走りに行こ!」

光さんは祥太郎を誘うと祥太郎も頷いていた。

「あたしも!!」

「俺も!!」

結局、あたし達が家に到着したのは日付が変わっていた。



あたしにとっては都合がいい。

ママに色々言われなくて済んだから…
< 20 / 247 >

この作品をシェア

pagetop