この想いを君に…3
日中はまだ気温が30度を超える9月上旬。

だけど夜になると秋の空気を沢山含んでいる。

気持ちいいな、なんて思いながら電車に乗る。



地元の駅に着いてゆっくりと歩く。

今日はバイトが遅いからパパのお店には寄らずにそのまま帰る。

もう10時前だからさすがにみんな帰っただろうな。



そう思いながらボンヤリと歩いていた。



「睦海〜!!」

声が聞こえたので反対車線を見るとちょうどトレーニング中の祥太郎と光さんが手を振っていた。

あたしも笑って振り返す。



その瞬間、目の前に車のライトが見えたかと思うと。

左半身に激痛が走った。



遠くであたしの名前を呼ぶ叫び声が聞こえたけど…

体が痛いのと頭の中が混乱して訳わからなくなって…

光さんがあたしの体を起こしてくれたのまではわかったけど、目を閉じた方が凄く楽だから。



目を閉じた。






あたし、どうしちゃったんだろ?
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