この想いを君に…3
光さんには少しでも体を休めて欲しかった。

怪我から復活してリハビリ、そしてトレーニングと休みなしに体を動かしている。



…あたしの体育祭なんて、どうでもいいのよ、ママ。



今の光さんに、負担となるような事は言いたくない。



「むっちゃん、走りに行こうよ!!」

知樹が勢いよく、あたしの部屋を開ける。

「…あ」

知樹は目を逸らした。

「ごめん」



あたしは着替えの最中で。

下着姿だった。



「ノックくらい、してよ〜
桜だったら激怒よ?」

「ごめん〜!」

そう言いながら、知樹は部屋のドアを閉めてその場に座り込む。



こういうのは。

ある意味慣れている、ウチの家族。

一緒にお風呂に入ったりするし。

ただ、最近、桜は嫌がるようになった。
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