この想いを君に…3
翌日の決勝はよく晴れていた。



6月なんで、少し暑いけど…

でも、まだ時折吹く風は冷たく、完全な夏はまだ先。



これくらいなら…

まだマシだな。



ボンヤリ空を眺めながら歩いていると



「転ぶぞ!」

後ろからいきなり背中を押された。

あたしは慌てて後ろを振り向く。



「おはよう」

祥太郎だった。

その横では光さんが苦笑いをしながら

「おはよ」

と、言っていた。



「おおお、おはよう」



いきなり背中を押されたから動揺が激しい。
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