この想いを君に…３
「お騒がせしました」

パパが学校へやって来た。



あの後、危うく殴り合いになりそうになったけど、あたしもその男子生徒も停学になる事はなかった。

たまたま通りかかった悠斗と国分くんが慌てて間に入ってくれて、喧嘩寸前でストップ。

お弁当箱を投げた事は注意されたけど、写真を隠し撮りして嫌がらせをした男子は本格的に怒られていた。



その男子生徒の親も来て、生徒指導室で話し合い。



「…門真さん、娘さんを夜中までこんな風に行動させるのはちょっと、って思いますよ。
今回みたいに誤解を受ける」

校長がそう言うと

「大学行きたい生徒が夜遅くまで塾に通うように、睦海は将来、ライダーとして活躍出来るように休む時間を削ってトレーニングをしています」

そう、パパは言い返してくれた。

「周りにいる大人は日本でもトップライダーですし、彼らの仕事が終わってから一緒にトレーニングしています。
…一人で走ったりするよりは私としては安心です」



そしてパパは冷ややかな視線をその男子に送った。
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