この想いを君に…3
「なぜこんな風に写真を撮って睦海に見せて脅そうとしたのかわからないけど…
そういう方が問題だと思いますよ」



パパは手に持っていた写真を机に叩きつけた。



「これはイジメですよね?」



パパのこんなキレ方…

久々に見た気がする。



「だって…ウザイから」

その男子は口を開いた。

「スポーツ出来るのはいいけど、そのおかげてクラブしている奴はみんな顧問から『門真さんはクラブしていなくても足が速い、もっと頑張れ』とか言われるんだぞ。
そういう先生のヒイキも止めて欲しい」



…何、それ。

完全な八つ当たりじゃないか!!



「睦海は」

あたしが文句を言おうとした時、先にパパが口を開いた。

「そのクラブをしている子達の3〜4倍、毎日休む事なくトレーニングをしているから基礎的な運動能力が高くて当たり前なんだよ」

パパは鋭い目を向けた。

「みんなが遊んでいる間もずっとトレーニングをしたり、バイクいじったり…
そういう事も知らないで上辺だけで判断するのは辞めて貰いたい」

その男子は顔を真っ赤にして下を向いた。
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