この想いを君に…3
「むっちゃん…」

またか〜?

あたしは振り返って声の主を睨む。

三つ子の一番上、知樹。



知樹はあたしと一緒にサーキットで走行している。

GP125というクラス。



「あのさ、走りに行かない?」

知樹はあたしの様子を伺いながら尋ねる。

「…いいよ」

あたしは頷くと自分の部屋に行って服を着替えた。



知樹はこの前の出来事をすべて知っているから。

そんな茶化す事もないんだ、よく考えたら。
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