この想いを君に…3
「パパ」

あたしは真っすぐパパを見つめた。

パパも鋭く、冷たい目をあたしに向ける。



「あたしは辞めない」



奈々達は息を飲んであたし達親子を見つめている。



「拓海くんは卒業したくてもこの学校を卒業出来なかった。
辞めるなんて言ったら天国で拓海くんは怒り狂って化けて出てくるかもしれない。
あたしは…拓海くんが見れなかった事をこの目で見て、伝えたい」





パパは噴き出して

「確かに、拓海、化けて出てきそうだ」

クスクス笑いながら

「…但し、今後俺が呼び出されるような騒ぎがあれば本当に許さないよ。
親バカと言われても、我が子を侮辱されて怒らない親はいないからな」



今にも人を縮こませるような目で先生やクラスメイトを見回すと大きく深呼吸をして



「そろそろ帰ります。
では、睦海をよろしくお願いします」

そう言ってパパは深く頭を下げた。
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