いちごキャンディ

発作

わたしは…。
また、発作が始まった。
この発作はただの発作じゃない。
…久しぶりに、男の子と話して、緊張したからかな??
でも―――。
「―トオル?」
はっ!
ポールが心配そうにみつめてくる。
「―だっ、大丈夫だよ!」
うん…だって、これ以上緊張しちゃったら…止まらない。
わたしは…人魚に変身しちゃう!!
…それに。絶対にきずかれちゃあ、ダメなんだ!!
…こわい…。
「トオル?お前、さっきからおかしいぜ?」 うん…。
「…ごめん。」
「なんか、アンのか?」
「ううん…。ないよ?」
隠さなきゃ…かくさなきゃああああっ 「おい。」
ポール
「お前ん顔が真っ赤なんだよ!今、たおれられちゃ、俺がこまんだよ。わかるか?あ?」
「やめっ…やめてポール…あのねっいますぐ…あたしからはなれて」
必死に叫んだ。
だけど―。
ポールの体に密着してるせいか、口がパクパク動くだけだった。
今、わたしは。ポールの腕の中にいる。 そして。発作が起こっている。
それは…つまり―。
ぼふんっ
…………
「なっ」
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