素直になれない馬鹿女
ふと、頭によぎって
私は立ち上がった。
タクシーを捕まえて
おもむろに場所を伝える
「高速道路から近い病院」
…だなんて言ったもんだから、タクシーのおじさんも、だいぶ困った様子だった。
一連の事情を話すと
『高速道路で事故ったんなら、たぶん〇〇ってとこで降りたと思うから、まずその近くの大きい病院に行ってみようか』
って言ってくれた。
いつの間にか、ばか犬の携帯の電源は切れていて
「電波が届かないところにいるか電源が入っていないため、かかりません」
って機会音が私を、よりいっそう不安にさせた。