素直になれない馬鹿女

★お誘い





その男がきだして、もぅ何ヵ月になるだろう…



話してるうちに、段々と私からも話しかけるようになった。




『今日も鍋焼うどんにするんですか?』とか

『うなぎ嫌いなんですか?』とか。



他の仕事もあるから、あまり長くは喋れないけど…


よく目が合ってわ手を振ってくる彼に親近感がわいていた。








ある日、面倒なお客さんにあたった。



『君、今日何時頃帰るの?よかったら送ってあげる』


こんな客は少なくない。

おばちゃんばかりのところに若い女の子が居たら、そりゃ声もかけたくなるだろうよ。



大抵は昼間から酔っぱらったおじさんが冗談で言ってくるんだけど…



今回は、そうじゃなかった。








『いいえ、結構です。自転車で帰るので…お気持ちだけで…。』



『じゃあさ、何時に帰るかだけ教えてよ!待ってるし』







こいつニュータイプだ…

目がマジだよ…怖い…




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