素直になれない馬鹿女




『何で素直に“今度誕生日だから祝って”って言ってくれんかったん?』


うぅ…痛いとこついてくる…


『べっ別に言うことじゃないと思ったから』


鼻水がTシャツについてしまった…

後で謝ろう…


『言ってくれたら仕事終わってから飛んで行ったのに』


………信じられないよ


『ほっ本当に?…言ったら来てくれてた?…グスッ』






ティッシュで私の涙と鼻水を拭いてくれた。


彼は今までに見せたこともないぐらい優しい目をして。



『もちろん。こっちに飛んできて、最高の誕生日を祝ってあげたよ』


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