Bloody angels
親友
ピンポーン
「はい?」
インターホンからくもった声がする。
「音羽でぇす。潮いますか?」
ドアがゆっくり開き、中から1人の少女がでてきた。
少女は茶色がかった長髪を風になびかせながら、音羽に近づく。
そして門の鍵をあけた。
「ハロー、潮。元気?」
「・・・どうせあたししかいないんだから、いるかどうか聞く必要ないでしょ。」
「まぁまぁ、そう言わないでよ。」
「・・・。」

部屋に入るとほのかにアップルティーの香りがした。
「お客さんでも来たの?」
「うん。さっきね。飲む?アップルティー。」
「ん~暑いからいいや。」
「そう。」
潮は口数が多いほうではなかったけど、このまったりした会話が音羽は好きだった。
「あっ、そーだ。ねぇ、潮?」
「かき氷食べに行くなら行くよ。」
「え~!?なんでわかったの?すごくない?」
「何年あんたとツルんでっと思ってんのよ。」
「さっすが潮!!」
「何で行く?チャリ?スケボ?スノボ?」
「いやいや。スノボは無理っしょ。」
「じゃぁ音羽はスノボ。あたしはチャリ。」
「え~!!それひどくない!?」
2人の笑い声が誰もいない家の中で響き渡る。
音羽は完全に瞬斗の事を忘れていた。
(ん?あたし何か潮に話そうと・・・なんだっけ?)
「じゃぁチャリ2ケツで。音羽前だからね。よろしく。」
「・・・頑張りマス・・・」
(まっ、いっか。思い出したら話そ~。)
「ちょっと待ってて。準備してくる。」
「了解。外で待ってるね。」
そう言って音羽は外に出た。
「暑っーーー。」
空を見上げると、青くきれいに澄んでいた。
「お待たせ。」
潮が家からでてきた。
「潮・・・かっこいい~!!」
出てきた潮は長い髪をまとめ、ボーダーのミニワンピースに赤いベルトできめていた。
(潮はしんと湯あるからいいよねぇ・・・あたしチビだし。)
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