私の王子様-先生【完】



「そんなに気を使わなくてもいい」



先生はそう言ったけど



「お客さんですから」



そう言って私は先生にコーヒーを差し出した。



「ありがとう」

「いえ…」

「…」

「…」



・・・・・・・・・・・・




長い沈黙が続く。


最初に口を開いたのは先生だった。



「お前は俺のことが嫌いになったのか?」



同じ質問。


私はなんて言えばいいのかわからなかった。






< 165 / 238 >

この作品をシェア

pagetop