私の王子様-先生【完】



それから私は先生の腕の中でいつのまにか寝てしまったみたいで


親に連絡するのをすっかり忘れていた。



『なんですぐに連絡しないの!!誘拐されたかと思ったじゃない!!』

「ごめん…」



起きてすぐに連絡したわけだけど、まぁこの有様。

怒らない親の方が珍しいよね…



「明、電話代わって」

「うん」



言われるままに先生に携帯を渡す。



「このたびは本当にすいません。僕がしっかり娘さんを送り届けますので…え?いやそんな、そんな。はい、ではまた…」



私にに再び代わることなく切られた電話を先生はひょいっと私に投げた。



「という訳で送ってくから…」

「へ?先生熱は?」

「もう治った」

「本当ですか?」



私はピタッと先生の額に手をあてた。






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