私の王子様-先生【完】
「もうなんで笑うんですか?!」
「お前なカギって言ったら一つしかないだろう?」
「はい?」
鈍感な私は全く気付かない。
今思うと本当に鈍感すぎて泣けてしまう。
「マンションのカギだよ」
先生の言葉に目を丸くする。
でもよく見るとかぎが二つ付いている。
もう一つのカギは一体何だろう?
「先生…じゃぁこのカギは何ですか?」
そう言って一つのカギを指さす。
「それはここの」
「これは?」
そしてもう一つの方を指さす。