私の王子様-先生【完】
「ってのは冗談。俺もなんで二つ作ったのかは知らない。兄貴がそっちも使っていいって言ってたから、いろいろ置かせてもらってるの」
「もう!最初から言ってください!」
先生は絶対に私で遊んでる。
この時にはっきりと確信した。
もっと前からわかっていても良かったのにね…
「悪い悪い。行くぞ」
「はい…」
それから私の家へ向かったわけですが、どうなったかは想像の通り。
お母さんは鬼のような顔で、いつになく怒っていた。
でも先生がいたおかげですぐに怒りは静まりいつものお母さんに戻った。
「先生ありがとうございます」
「まぁ俺が原因だしな。明日は部屋来いよ…じゃあな」
先生はそう言うと珍しく笑いながら手を振ってくれた。
「さようなら!」
私も先生の背中を見送った。