私の王子様-先生【完】
私はその瞬間にカバンを置いたまま廊下を走りだした。
どこに行くとかは決めていなかったただひたすらに走っていた。
先生のいない遠く…遠くに…
『明!!』
突然誰かが私を呼び
その叫び声に私の足は止まった。
後ろを振り返ると
「卓磨…」
そこには卓磨がいた。
「なんで泣いてんの?」
「へ…?」
「涙…」
嘘…私泣いてたんだ…
私は必死に涙をぬぐった。
こんな顔卓磨になんて見せたくない。
卓磨に弱いところなんて見せたら何言われるかわかんないし…