私の王子様-先生【完】



正門を出ようとしたところで誰かに腕を引っ張られ


私は抱きしめられた。


何?


今度は何なの??



「この強がり…」

「卓…磨…?」



そう私を抱きしめていたのは卓磨。


その抱きしめている腕はどこか暖かくて私は離れられなかった。



「佐々木だろ?」

「なんで…」



なんで卓磨が知っているんだろ?


彩にしか言ってないのに…



「ばーか…知らないわけねーだろ?」

「卓磨…」

「俺のこと嫌いでいい…」

「へ…?」

「嫌いでいいから今泣いとけ…」

「うぅっ…卓磨~」



卓磨はずるい…


なんでこんなにいいやつなの?


嫌いになんてなれない…


本当は嫌いじゃないよ?


でも照れくさくて言えない。







< 41 / 238 >

この作品をシェア

pagetop