私の王子様-先生【完】
正門を出ようとしたところで誰かに腕を引っ張られ
私は抱きしめられた。
何?
今度は何なの??
「この強がり…」
「卓…磨…?」
そう私を抱きしめていたのは卓磨。
その抱きしめている腕はどこか暖かくて私は離れられなかった。
「佐々木だろ?」
「なんで…」
なんで卓磨が知っているんだろ?
彩にしか言ってないのに…
「ばーか…知らないわけねーだろ?」
「卓磨…」
「俺のこと嫌いでいい…」
「へ…?」
「嫌いでいいから今泣いとけ…」
「うぅっ…卓磨~」
卓磨はずるい…
なんでこんなにいいやつなの?
嫌いになんてなれない…
本当は嫌いじゃないよ?
でも照れくさくて言えない。