ねぇ先生?



あたしの言葉に
先生はまたあたしを
軽く抱きしめる。


そして、また話し続ける。


「俺はあいみの力に
なってあげたいのに
どうしようもできなかった。

ただ遠くから見守る
ことしかできなかった…」


「先生はずっと前から
あたしの力になってたよ。
先生がいたから
あたしはつらくても
学校に来れたんだよ」



そう言うと先生は
さらにあたしを
抱きよせた。



あたしたちは
抱き合ったまま
ただ黙っていた。



「…あいみ、
俺もう我慢できない…」



先生はあたしを
部屋の奥へ連れて行く。



< 44 / 50 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop