最期のYou Got Maile
涙が止まらない。
惨めな私を、より一層惨めにするように、涙は、後から後から流れ落ちてくる。
あぁ、私は何故、あの時死ねなかったのだろう?死んでしまえば、こんな悲しみを味わなくてすんだのに…。
自分が壊れて行くのが解る。でも、それは、以前私が望んだ壊れ方ではない。
心が千切れていく。
鋭く爪を立て、心が血を流す。
終わりのない苦しみに、気が変になりそうだ。
こんな事ならすぐにでも死んでしまいたい。
でも、一人で死ぬのは嫌。
千切れた心が、バランスを失っている。
誰かに助けて欲しいともがく手も、虚しく空を掴むばかり。
泣き叫びたいのに、声が出ない。
陸に揚げらた魚のように、息が吸えない。
削れた息を喉で鳴らしながら、私は白い天井を見つめる。
私の命が削れていく。私の心が削れていく。
死とは、こんなにも恐ろしいものなのか…。
いや、死という現象が恐ろしいのではない。自分が「無」になるのが恐ろしいのだ。
このまま、誰の心にも残らない、初めから、「無い」存在になってしまうのが恐ろしい。
私は確かに生きているのに。ここに存在するのに、その全てを否定する「無」という存在になるのが恐ろしいのだ。
その日、私は泣いた。
シクシクと、少女のように、いつまでも泣き続けた。
こんなに泣いたのは、何年ぶりだろう?
思えば、こんなにあけすけな感情を表に出す事なんて、ずっと忘れていた。
なんだ。私は、自分を壊したいと言って、自分で自分の殻を厚くしていたのかもしれない。
元々、私は私なのだ。それなのに、そんな事に気付きもしないで…。
泣きながら、不意に笑いが込み上げてきた。
自分の馬鹿さ加減に、憎むというより、おかしくなったのだ。
もう良いのだ。これで良い。
私は、一人で死ぬべきなのだ。刹那的に死の恐怖から逃れる為に、誰かを巻き込むのは間違っている。
痛みを共有してもらっても、何の解決には繋がらない。無用な悲しみを増やすだけだ。
そう、これで良い。私は一人で死んでいこう。それが最善の方法なのだから…。
惨めな私を、より一層惨めにするように、涙は、後から後から流れ落ちてくる。
あぁ、私は何故、あの時死ねなかったのだろう?死んでしまえば、こんな悲しみを味わなくてすんだのに…。
自分が壊れて行くのが解る。でも、それは、以前私が望んだ壊れ方ではない。
心が千切れていく。
鋭く爪を立て、心が血を流す。
終わりのない苦しみに、気が変になりそうだ。
こんな事ならすぐにでも死んでしまいたい。
でも、一人で死ぬのは嫌。
千切れた心が、バランスを失っている。
誰かに助けて欲しいともがく手も、虚しく空を掴むばかり。
泣き叫びたいのに、声が出ない。
陸に揚げらた魚のように、息が吸えない。
削れた息を喉で鳴らしながら、私は白い天井を見つめる。
私の命が削れていく。私の心が削れていく。
死とは、こんなにも恐ろしいものなのか…。
いや、死という現象が恐ろしいのではない。自分が「無」になるのが恐ろしいのだ。
このまま、誰の心にも残らない、初めから、「無い」存在になってしまうのが恐ろしい。
私は確かに生きているのに。ここに存在するのに、その全てを否定する「無」という存在になるのが恐ろしいのだ。
その日、私は泣いた。
シクシクと、少女のように、いつまでも泣き続けた。
こんなに泣いたのは、何年ぶりだろう?
思えば、こんなにあけすけな感情を表に出す事なんて、ずっと忘れていた。
なんだ。私は、自分を壊したいと言って、自分で自分の殻を厚くしていたのかもしれない。
元々、私は私なのだ。それなのに、そんな事に気付きもしないで…。
泣きながら、不意に笑いが込み上げてきた。
自分の馬鹿さ加減に、憎むというより、おかしくなったのだ。
もう良いのだ。これで良い。
私は、一人で死ぬべきなのだ。刹那的に死の恐怖から逃れる為に、誰かを巻き込むのは間違っている。
痛みを共有してもらっても、何の解決には繋がらない。無用な悲しみを増やすだけだ。
そう、これで良い。私は一人で死んでいこう。それが最善の方法なのだから…。